「BYD バイドゥ」と検索してこの記事にたどり着いたあなた。もしかして、“BYD”と“バイドゥ(Baidu)”が同じ会社だと思っていませんか?あるいは「読み方『バイドゥ』は正しいのか?」と疑問に感じているかもしれません。
実はこの2社、まったくの別企業で、事業内容も大きく異なります。本記事では、BYDはどこの国の企業なのか、「BYD」は何の略かを解説しながら、誤解されがちなバイドゥとの関係性についても明確に整理します。
さらに、バイドゥの企業成長と世界戦略、そしてBYD車はなぜ注目されているのかにも焦点を当て、日本市場に導入されたBYD車種一覧や、ATTO3の価格と補助金のポイントまで詳しく紹介。
「なぜ『byd 売れない』と言われるのか?」「日本撤退の可能性はあるのか?」といった不安の声や、中国での販売実績と世界首位の背景、さらには充電料金と維持コストのリアルな話まで、気になる情報を一挙にまとめました。
・「BYD」と「バイドゥ(Baidu)」の違い
・「BYD」の正しい読み方と企業の由来
・日本市場におけるBYD車の展開と補助金
・BYDの世界戦略や販売実績、将来性
BYDとバイドゥは何?その正体と誤解

・読み方「バイドゥ」は正しいのか?
・BYDはどこの国の企業?
・バイドゥとBYDは関係ある?
・「BYD」は何の略かを解説
・バイドゥの企業成長と世界戦略
・BYD車はなぜ注目されているのか
読み方「バイドゥ」は正しいのか?
まず結論から言えば、「BYD」の正しい読み方は「ビーワイディー」です。英語の略語であり、それぞれの文字をアルファベット読みするのが正式です。しかし、日本では「バイドゥ」と呼ばれることもあり、この点に混乱が生じています。
「バイドゥ」という読みは、中国の検索エンジン企業「百度(Baidu)」の発音と混同されている可能性があります。実際、百度は「バイドゥ」と読むのが正確であり、BYDとはまったく異なる会社です。
ここで注目すべきなのは、BYDというブランドが急速にグローバル展開を進める中で、日本市場での認知度がまだ低いため、読み方にも誤解が残っているという点です。特にテレビCMやインタビューで日本語表記が先に登場すると、英語表記との認識のズレが生まれやすいのです。
このような背景を理解することで、「BYD=ビーワイディー」が正しいという知識を持つことが重要になります。また、今後の情報収集や車種比較をする上でも、誤った読み方では正確なデータや評価にたどり着けない可能性があるため、注意が必要です。
BYDはどこの国の企業?
BYDは中国・深センに本社を構える民間企業です。1995年に設立され、もともとはバッテリー製造からスタートしました。スマートフォンやノートパソコン用のリチウムイオン電池を手がけるうちに、その技術力を活かして自動車分野へも進出。
2003年に自動車事業に本格参入した後、今では中国国内で最も勢いのあるEVメーカーの一つとして認知されています。
一方、日本ではBYDを「中国の公営企業」と誤認している人も少なくありません。しかし、実際には完全な民間企業であり、フォルクスワーゲンやテスラなどのグローバル企業と直接競争するほどの存在感を示しています。
中国政府からの支援があるという見方もありますが、それは多くの新興企業にも共通する政策支援であり、BYDが国営であるという証拠にはなりません。
加えて、2024年には中国国内の乗用車販売台数で初の首位に立ちました。つまり、「BYDはどこの国の会社か?」という問いに対しては、中国の民営企業であると明確に言えるでしょう。
世界のEV市場におけるBYDの役割を理解するためにも、この基本情報は押さえておきたいポイントです。
バイドゥとBYDは関係ある?
「バイドゥ」と「BYD」はまったく別の企業であり、事業内容にも一切関係がありません。前述の通り、「バイドゥ(百度)」は中国を代表する検索エンジン企業で、インターネット関連のソリューションやAI技術開発を行っています。
いわば中国版のGoogleのような存在です。これに対し、BYDは電気自動車(EV)やバッテリー製品、さらには鉄道車両まで手がける総合モビリティ企業です。
混乱が生じる原因としては、どちらの社名もアルファベット3文字であり、中国発の大手企業であるという共通点が挙げられます。さらに、日本語表記において「BYD」を「バイドゥ」と誤読するケースがネット上で広まったことも、誤解の一因です。
とくにインターネット上の検索結果では、両社が同時に登場することもあり、混同しやすくなっています。
このため、「バイドゥ=BYD」と認識してしまうと、情報の正確性を欠いてしまう可能性があります。正しくは、BYDは「ビーワイディー」、バイドゥは「百度」と覚えておくことで、両者の違いを明確に区別できます。
今後、両社がそれぞれの分野でさらに注目されるにつれて、正確な理解がより求められる場面が増えるでしょう。
「BYD」は何の略かを解説
「BYD」は「Build Your Dreams」の略です。直訳すると「あなたの夢を築く」という意味になります。
創業者である王伝福(ワン・チュアンフー)氏は、革新と未来志向を大切にする企業理念のもと、このスローガンを社名に採用しました。単なる略語ではなく、企業のビジョンそのものを象徴する言葉なのです。
このネーミングは、BYDが単なる自動車メーカーではなく、技術革新を通じて持続可能な社会を目指す姿勢を明確に示しています。
バッテリー技術を軸に事業を広げ、太陽光発電や鉄道車両、商用EVバスなど、多様な分野に展開しているのも「夢をかたちにする」という理念に基づいたものです。
また、BYDは創業当初からグローバル市場を視野に入れており、英語圏の消費者にも親しみやすいブランド名を意識しています。これにより、「Build Your Dreams」は単なる企業スローガンにとどまらず、企業活動そのものの方向性を示す羅針盤ともいえる存在となっています。
もちろん、このような理想はビジネスの現場で簡単に実現できるものではありませんが、BYDが実際に中国のトップ企業へと成長した背景には、こうした理念が浸透している点も見逃せない要素です。
バイドゥの企業成長と世界戦略
バイドゥ(百度)は、中国に本社を置くIT企業であり、検索エンジンを中心に急成長を遂げてきました。
多くの人は「中国版Google」としてその存在を認識していますが、現在では検索だけにとどまらず、AI技術や自動運転、クラウドコンピューティングなど幅広い分野へと事業を展開しています。
特に近年は、国家戦略と連動するかたちでAI研究所を複数設立し、音声認識や自然言語処理、自動運転向けプラットフォーム「Apollo」の開発など、未来技術に注力している点が特徴的です。
このような世界戦略は、単なる検索企業の枠を超え、総合テクノロジー企業としての地位を築こうという意図が明確に読み取れます。実際、米国ナスダック市場に上場している点からも、バイドゥがグローバル展開を本気で推し進めていることがわかります。
ただ、海外展開に関しては、文化・法律・市場環境などの壁があるため、国内での強さをそのまま再現するのは容易ではありません。
とはいえ、バイドゥの企業成長の鍵は、膨大な中国国内データと、強力なAI技術の融合にあります。これを活かしつつ、医療・交通・教育など多分野にAIソリューションを提供することで、世界市場での存在感を高めようとしているのです。
BYD車はなぜ注目されているのか
BYD車が注目を集めているのは、その価格競争力と技術力の高さが共存しているからです。
もともとバッテリー製造企業として出発したBYDは、蓄積された技術をEV(電気自動車)開発に活かすことで、独自のバッテリー制御システムや高効率なモーターを自社で一貫生産できる強みを持っています。
このような垂直統合型の製造方式は、コストを抑えると同時に品質も担保できる点で、競合他社にはない大きな武器となっています。
さらに、近年のBYD車はデザイン性にも力を入れており、欧州のデザイナーを起用するなど、世界市場を意識した外観設計が特徴です。加えて、自動運転支援システムや大型ディスプレイを備えたインフォテインメントなど、機能面でも充実しています。
つまり、価格が安いから性能が劣るという従来の常識を覆すクオリティを提供しているのです。
このため、テスラやフォルクスワーゲンといった欧米メーカーと比較される場面も増えてきました。
特に、価格重視の消費者層にとっては、同等スペックのEVがより手頃な価格で手に入るBYDは魅力的に映ります。今後も充電インフラの拡大とともに、BYD車の存在感はさらに強まるでしょう。
BYDとバイドゥの車は日本で通用するのか

・日本市場に導入されたBYD車種一覧
・ATTO3の価格と補助金のポイント
・なぜ「BYDは売れない」と言われるのか?
・日本撤退の可能性はあるのか
・中国での販売実績と世界首位の背景
・充電料金と維持コストのリアルな話
日本市場に導入されたBYD車種一覧
BYDが日本市場に導入している車種は現在3モデルです。それぞれ異なるコンセプトで設計されており、幅広いユーザー層をターゲットにしています。まず最初に投入されたのが「ATTO3(アットスリー)」です。
コンパクトSUVとしての利便性とスポーティなデザインが融合されたこのモデルは、日本の都市部での使い勝手を意識した設計となっており、家庭用EVとしての需要を見込んでいます。
次に登場したのが「DOLPHIN(ドルフィン)」です。こちらはよりコンパクトなハッチバックタイプで、ATTO3よりも低価格帯での販売を実現しています。街乗りや通勤用途を想定しており、EV初心者にも手が届きやすい価格設定が魅力です。
車種名 | コンセプト | 車種タイプ | 特徴・ターゲット層 | 価格帯の目安 |
---|---|---|---|---|
ATTO3(アットスリー) | コンパクトSUV、都市型EV | コンパクトSUV | スポーティなデザインで都市部での利便性重視。家庭用EVとして人気。 | 中価格帯(日本市場向け) |
DOLPHIN(ドルフィン) | コンパクトハッチバック、初心者向け | コンパクトハッチバック | 街乗り・通勤向け、低価格でEV初心者にも手が届きやすい。 | 低価格帯 |
SEAL(シール) | セダンタイプのスポーツEV | セダン(スポーツEV) | 高性能0-100km加速、走行安定性に優れ、プレミアム層を狙う。 | 高 |
3つ目が「SEAL(シール)」で、セダンタイプのスポーツEVです。BYDが技術力の結晶として送り出すこのモデルは、0-100km加速性能や走行安定性に優れており、プレミアム層の関心を集めています。
今後、これらのモデルに加えてさらなる車種展開が予定されているとされ、日本のEV市場への本格進出が加速する見込みです。
ATTO3の価格と補助金のポイント
ATTO3の価格は約440万円(税込)で設定されていますが、日本政府や自治体によるEV補助金を活用することで、実質的な購入負担を大きく抑えることが可能です。
例えば、国の「クリーンエネルギー自動車導入促進補助金(CEV補助金)」を利用すると最大85万円程度の補助が受けられます。
さらに、東京都や神奈川県などの地方自治体でも独自の補助金制度を実施しており、これを併用することで100万円以上の還元が見込めるケースも少なくありません。
このように補助金制度をうまく活用すれば、ATTO3を300万円台で購入することが現実的になります。
さらにBYD AUTO足立など一部ディーラーでは、試乗・来店キャンペーンや「e-Mobility Power充電カード」の無料提供といった特典も展開されており、購入後のランニングコスト面でも恩恵があります。
ただし、補助金制度には申請期限や台数制限があるため、事前に最新情報を確認することが大切です。また、制度は毎年更新されるため、2025年の補助内容が2026年以降も適用されるとは限りません。
このような制度の仕組みを理解した上で計画的に購入を検討することが、EV導入を成功させる鍵といえるでしょう。
なぜ「BYDは売れない」と言われるのか?
一部の日本メディアやSNSでは、「BYDは売れない」といった声が見られます。ただ、この表現には多くの誤解が含まれています。実際には、日本市場に本格参入したのは2023年以降であり、まだ販売網や認知度が十分に整っていない段階です。
つまり、売れていないというよりも、これから市場を開拓していく初期フェーズにあると言えるでしょう。
また、日本ではトヨタやホンダといった国産メーカーに対する信頼が非常に厚く、新規参入ブランドが一気にシェアを獲得するのは簡単ではありません。特に電気自動車に対する消費者の関心が欧米や中国と比べてやや低く、充電インフラの整備も発展途上にあるため、EVそのものが一般化していないという市場背景も影響しています。
加えて、「中国メーカー」というイメージも、品質や安全性に対する先入観につながっている可能性があります。BYD自体は、欧州や南米では高く評価されており、国際的にはテスラと肩を並べる存在です。それでも日本では、時間をかけてブランドイメージと販売実績を積み重ねていく必要があります。したがって、「売れない」という印象は一時的なものであり、今後の成長に期待すべき段階だと考えられます。
日本撤退の可能性はあるのか
現時点で、BYDが日本市場から撤退するという公式な発表や兆候は一切ありません。それどころか、販売店の拡大や新車種の投入など、むしろ積極的な戦略を進めているように見えます。
2025年時点で全国に30店舗以上を展開しており、これは新興輸入ブランドとしては異例のスピード感です。
もちろん、新規参入した外国メーカーが日本市場で成功するのは容易ではありません。過去にも、多くの韓国車や欧州のマイナーブランドが苦戦の末に撤退した例があります。
そうした前例と比較して、BYDも「日本で売れなければ撤退するのでは」と不安視する声が出るのは無理もないことです。
しかし、BYDの特徴は“電気自動車専門メーカー”として、電池から車両までを一貫生産できる体制を持つ点にあります。これにより、コスト競争力や製品開発スピードにおいて他社よりも有利なポジションを築いています。
また、国のEV推進政策や補助金制度も、BYDの日本での展開を後押しする要因となっています。
したがって、現段階で「撤退の可能性が高い」と断言する根拠は乏しく、むしろ長期的な定着を目指していると捉えるのが自然でしょう。日本市場での本格的な成果が問われるのは、これから数年の動向によるといえます。
中国での販売実績と世界首位の背景
BYDは2022年以降、テスラを上回る販売台数を記録し、EVとPHEV(プラグインハイブリッド車)を合わせた新エネルギー車の分野で世界首位に立ちました。この実績は、中国国内での圧倒的な支持に支えられています。
特に都市部ではEV普及が進み、政府による補助金やナンバープレート優遇措置もあって、BYDは多くの家庭に選ばれるブランドとなりました。
また、BYDの強みはバッテリー・モーター・半導体といった主要部品を内製できる点にあります。この垂直統合によって、コスト削減と品質管理の両立が可能となり、他社を圧倒する生産効率を実現しています。
さらに、独自開発の「ブレードバッテリー」は安全性とエネルギー密度のバランスに優れ、業界内で高い評価を受けています。
一方で、国外展開にも積極的であり、欧州・南米・東南アジアにおいても販売網を広げつつあります。このように、BYDは中国市場の追い風だけでなく、自社技術とグローバル戦略を組み合わせて成長を遂げているのです。
その結果、単なる「中国のEVメーカー」という枠を超えて、世界的なプレーヤーとしての地位を確立しつつあるといえるでしょう。
充電料金と維持コストのリアルな話
BYD車の充電料金と維持コストは、ガソリン車と比べて非常に経済的です。
まず、1回の満充電にかかる費用は家庭用200V充電で約500〜700円程度が目安です。
仮に月に1,000km走行したとしても、電気代の合計は約3,000〜4,000円で済むケースが多く、ガソリン代と比較すると半額以下になる場合もあります。
加えて、メンテナンスにかかる費用も抑えられるのが電気自動車の特長です。オイル交換やエンジン系の部品交換が不要であるため、定期点検も簡素化されており、長期的に見ればトータルコストの優位性が際立ちます。
BYDの純正部品やサービス体制も整備が進んでおり、保証制度も充実しているため安心感があります。
ただし、急速充電を頻繁に利用する場合は、1回あたり800円〜1,200円ほどの料金がかかることもあり、自宅充電を中心にするかどうかでコストに差が出てきます。
また、集合住宅に住んでいる人や駐車場に充電設備がない場合は、導入費用や利用の手間がネックになることもあります。
このように、充電料金と維持コストについては一概に「安い」と言い切るのではなく、ライフスタイルや住環境によっても変動する点を理解する必要があります。それでも多くの場合、BYD車の所有は経済的に魅力的な選択肢となるでしょう。
まとめ:BYDとバイドゥの関連性について

・BYDは中国の深センに本社を置く電気自動車メーカー
・バイドゥは中国のIT大手で検索エンジンを主力とする企業
・BYDとバイドゥは企業としての関連性はない
・「BYD」の読み方は「ビーワイディー」が正式で「バイドゥ」は誤認からくる
・BYDは「Build Your Dreams」の略称
・BYDはEV・PHEVなどの次世代車両で世界トップシェアを記録
・バイドゥは自動運転ソフトウェアなどの分野で存在感を持つ
・両社は中国発の次世代モビリティ産業を担う先端企業とされる
・BYDは日本市場にも参入しており、ATTO3などのモデルを展開中
・バイドゥは自動運転AI開発でApolloプロジェクトを主導
・BYDはテスラやウェイモと並ぶ業界「新4強」の一角に数えられる
・BYDのEVは充電コストが安く、維持費の低さが魅力
・バイドゥとBYDの連携や統合の公式情報は存在しない
・BYDは中国市場での販売台数でトップを記録したことがある
・「BYD バイドゥ」と混同して検索されるケースが多い
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