ID4の走行距離はどれくらい?実測と公称値の違いを比較

ID4の走行距離の目安とグレードごとの違い フォルクスワーゲ ン ID4
出典元:Volkswagen・公式

ID.4の購入を検討している方にとって、「ID4の走行距離」がどのくらいなのかは、最も気になるポイントのひとつではないでしょうか。電気自動車という特性上、航続距離は日々の使い勝手や旅行計画に直結します。

本記事では、「航続距離はどれくらい?」という基本情報からスタートし、「ProとLiteの航続性能の差とは」といったグレードごとの違いや、「ローンチエディションの距離性能と装備内容」といった限定仕様の詳細まで幅広く取り上げます。

さらに、「4WDモデルの走行特性と距離への影響」や「ID.4 Proの価格に見合う航続距離か?」など、性能と価格のバランスを知りたい方にも役立つ情報を解説。

「2024年モデルと2025年モデルの違い」にも触れ、最新モデルの傾向も確認できます。

最後に「2023年型ID.4 Proは今でも買いか?」や「長距離移動に適したID.4の使い方」まで網羅し、ID.4の走行距離に関する疑問を解消します。続きを読めば、きっとあなたに合ったモデルが見えてくるはずです。

記事の要約

・ID.4のグレード別の航続距離とその違い
・実際の走行環境による航続距離の変化
・自宅充電・急速充電それぞれの電気代
・中古車購入時に確認すべき走行距離のポイント

ID4の走行距離の目安とグレードごとの違い

ID4の走行距離の目安とグレードごとの違い
出典元:Volkswagen・公式

・航続距離はどれくらい?
・ProとLiteの航続性能の差とは
・ローンチエディションの距離性能と装備内容
・4WDモデルの走行特性と距離への影響
・ID.4 Proの価格に見合う航続距離か?
・2024年モデルと2025年モデルの違い

航続距離はどれくらい?

ID.4の航続距離は、選ぶグレードによって大きく変わります。もっとも一般的な「ID.4 Pro」では、WLTCモードでの航続距離は最大561kmとされています。

これは都市部での低速走行、高速道路、郊外での走行を組み合わせた日本独自の測定基準であるWLTCモードに基づくもので、比較的実走行に近い数値として参考になります。

ただし、実際にユーザーが体験する航続距離は、走行環境や運転の仕方、外気温、エアコンの使用状況などに左右されることを理解しておく必要があります。

例えば、エアコンを頻繁に使用する夏場や冬場では、消費電力が増えるためバッテリーの減りも早くなります。

ID.4 航続距離一覧(WLTCモード)

グレードバッテリー容量航続距離(WLTCモード)実際の目安特徴
ID.4 Lite / Pure約52kWh約400km前後約320〜350km都市部や日常使いに適したエントリー仕様
ID.4 Pro約77kWh最大561km約450〜500km最も一般的。長距離にも安心なバランス型
ID.4 GTX(4WD)約77kWh約490〜500km約420〜460km2モーター搭載。パワフルだがやや航続距離は短め

航続距離に影響する要素

  • 外気温:夏冬は空調利用で10〜20%減少
  • 走行環境:高速道路では短め、市街地は回生ブレーキで伸びやすい
  • 運転スタイル:急加速・高速巡航は電費を悪化させる

ポイントまとめ

  • カタログ値と実走値の差:おおむね−10〜20%程度
  • 実走行の目安:ID.4 Proなら「約500km弱」走行できると考えると現実的
  • 長距離移動の安心材料:充電ネットワーク(例:PCA)を活用することでロングドライブにも対応可能

また、高速道路を一定速度で走行する場合と、信号や加減速の多い市街地を走る場合とでは電費が異なり、前者のほうが航続距離はやや短くなる傾向があります。

このように、カタログ上の航続距離と実際の航続可能距離の間には差があるため、ユーザーとしては「おおよそ500km前後走れれば安心」といった実感で考えるのが現実的です。

また、長距離移動を前提とするドライバーであれば、航続距離の目安だけでなく、途中の充電スポットや急速充電ネットワークの有無も重要な判断材料となります。

とくに「プレミアムチャージングアライアンス(PCA)」のような高速充電ネットワークを活用することで、効率的な移動が可能になります。いずれにしても、ID.4は普段使いにおいて十分な航続性能を持ち、ロングドライブにも対応できるEVとして注目されています。

ProとLiteの航続性能の差とは

ProとLiteの航続性能の差とは
出典元:Volkswagen・公式

ID.4には大きく分けて「Pro」と「Lite(ライト)」という2種類のグレードが用意されており、両者の最大の違いはバッテリー容量と、それに伴う航続距離です。

具体的には、Proが77kWhの大容量バッテリーを搭載し、最大航続距離は561km(WLTCモード)。一方のLiteは52kWhのバッテリーで、最大航続距離は388kmとされています。

この差は、単に数字の違いだけでなく、実際の用途や生活スタイルにも大きな影響を与えるものです。

たとえば、毎日の通勤距離が往復30〜50km程度であれば、Liteでも十分に実用的です。家庭で夜間に充電すれば、数日間は充電せずに使えるでしょう。

ID.4 グレード比較表

項目ID.4 ProID.4 Lite(ライト)
バッテリー容量77kWh52kWh
最大航続距離(WLTCモード)561km388km
実走行の目安約450〜500km約300〜340km
用途に向くシーン長距離ドライブ、週末の旅行、充電環境が少ない地域日常の通勤や買い物、短距離移動中心
充電頻度数日に1回程度でも安心毎日〜2日に1回充電する使い方が現実的
走行性能出力に余裕があり、高速域の加速や静粛性が優れる出力は控えめで、高速域では性能差を感じやすい
装備快適性・安全装備が充実一部簡略化された仕様
価格高め(利便性重視層向け)Proより安価(コスト重視層向け)

ポイントまとめ

  • Lite:価格重視・街乗り中心・短距離利用におすすめ
  • Pro:長距離移動・快適性重視・インフラ依存度を減らしたい人向け

ただし、週末に長距離ドライブを楽しみたい人や、充電環境がまだ整っていない地域に住む人にとっては、Proのほうが安心感があります。Proのほうが価格は上がりますが、その分航続性能や充電インフラへの依存度の低さという形で、利便性が向上します。

もうひとつ注目すべき違いとして、Liteでは出力や装備も一部簡略化されている点が挙げられます。パワートレイン性能が若干抑えられており、高速域での加速感や静粛性には差が出る場面もあります。

このため、「価格重視で街乗りがメイン」ならLite、「長距離移動や快適性を求める」ならProという選択が、満足度を高めるうえで重要です。

ローンチエディションの距離性能と装備内容

ID.4の「ローンチエディション」は、日本導入初期に限定的に販売された特別仕様車です。

実際には「Pro ローンチエディション」と「Lite ローンチエディション」の2種類が存在し、それぞれが通常グレードの装備内容を強化したパッケージとして展開されました。

距離性能に関しては、前述のProが561km、Liteが388kmとカタログに明記されていますが、ローンチエディションもこのスペックに準じたバッテリーを搭載しています。

特筆すべきは、装備の充実度です。Proローンチエディションには、LEDマトリクスヘッドライトやアダプティブクルーズコントロール、電動パノラマサンルーフなどが標準装備されており、快適性や先進性の面でもアピールポイントが多くあります。

また、内装もハイグレードな素材を用いた質感の高い仕上がりとなっており、これからEVを検討するユーザーにとって「最初の1台」として魅力的な選択肢でした。

ただし、現在ではローンチエディションの新車販売は終了しており、購入を希望する場合は中古車市場をチェックする必要があります。

価格は需要と供給のバランスによって上下しますが、人気の高いProローンチエディションは比較的高値で取引される傾向があります。装備の充実度と航続性能のバランスを重視する方にとっては、今なお魅力的な一台といえるでしょう。

4WDモデルの走行特性と距離への影響

4WDモデルの走行特性と距離への影響
出典元:Volkswagen・公式

ID.4の4WDモデルは、前後にモーターを搭載したデュアルモーター構成となっており、前輪と後輪の両方に駆動力を配分できる点が大きな特長です。これにより、雪道やぬかるんだ路面でも安定した走行が可能で、走破性に優れる一方で、航続距離には若干の影響が出ることがあります。

というのも、4WDモデルはモーターが1基増えるため、その分バッテリー消費も増えるからです。

この点を数値で見ると、例えばID.4 Pro(2WD)の航続距離が561kmに対して、4WDモデルの「ID.4 GTX」ではやや短くなり、WLTCモードで約500km前後とされています。

とはいえ、実際に500km走れるEVというのは現在でも上位クラスに属するもので、日常的な使い方においては4WDだからといって著しく不便になるわけではありません。

また、4WDモデルには走行安定性や加速性能の向上というメリットもあります。特にワインディングロードや高速道路での合流時などにその差が感じられ、EV特有のトルクフルな加速と相まって、運転の楽しさを引き出してくれます。

一方で、重量が増えることや価格が上がること、そして航続距離が若干短くなることは購入前に知っておくべきポイントです。

このように、走破性やドライビングプレジャーを重視するなら4WDモデルは非常に魅力的ですが、日常使いをメインとする場合はコストと航続距離のバランスをよく検討する必要があります。用途に応じて賢く選びたいところです。

ID.4 Proの価格に見合う航続距離か?

ID.4 Proの価格は、日本市場ではおおよそ600万円台に設定されています。この価格帯に対して、最大561km(WLTCモード)という航続距離は、同クラスの電気自動車の中でも十分に競争力のあるスペックといえます。

特に、ファミリーカーや通勤用として利用する際には、日々の充電頻度を抑えられる点が大きな魅力です。また、実用面だけでなく、心理的にも「航続距離が長い」という安心感は、購入者にとって大きな価値となります。

一方で、「価格に見合うかどうか」は単に航続距離だけでは判断しきれません。ID.4 Proは、走行性能や安全装備、インテリアの質感なども高い水準で設計されています。

たとえば、先進運転支援システム(IQ.DRIVE)や大画面インフォテインメント、車内の静粛性などは、ガソリン車からの乗り換えユーザーにとっても満足度の高いポイントです。

これらを総合的に評価すると、単なる「電気自動車」としてではなく、完成度の高いプレミアムSUVとして価格に見合った価値があると考えることができます。

もちろん、他メーカーのEVと比較すれば、同価格帯でより航続距離の長いモデルも存在します。たとえば、テスラ・モデルYなどは実走行距離でも安定感があります。

ただ、フォルクスワーゲンというブランドの信頼性や、内外装の質感、安全性、長年の製造ノウハウといった要素を含めれば、単純な距離の数字以上にID.4 Proには“選ぶ理由”があるのです。

2024年モデルと2025年モデルの違い

2024年モデルと2025年モデルの違い
出典元:Volkswagen・公式

ID.4の2024年モデルと2025年モデルを比較する際、多くの人がまず注目するのが航続距離やバッテリー性能の違いです。しかし、実際には両者の電池容量は同じ77kWhで大きな変化は見られません。

では何が変わったのかというと、走行性能とインフォテインメントシステムの進化が大きなポイントとなります。

2025年モデルでは、主にモーターの効率が改善され、加速性能や電費が微調整されています。例えば、0-100km/h加速の数値がわずかに短縮されており、日常の運転におけるストレスを減らす効果があります。

こうした改善は、カタログスペックだけでは見落とされがちですが、実際に運転してみると違いを感じるポイントでもあります。

ID.4 2024年モデル vs 2025年モデル 比較表

項目2024年モデル2025年モデル
バッテリー容量77kWh77kWh(同じ)
航続距離(WLTC)約560km前後約560km前後(大きな差なし)
モーター性能標準仕様効率改善により加速性能向上(0-100km/hがわずかに短縮)
電費(消費効率)従来水準微調整により電費改善
インフォテインメントタッチ操作に遅延を感じる場面あり反応速度・操作性が向上、CarPlay/Android Autoがよりスムーズ
エクステリアデザイン変更ほぼなし変更ほぼなし(見分けは難しい)
価格面モデル末期のため値引き・割安の可能性あり最新仕様のため価格は高め
選ぶポイントコスト重視、価格メリットを狙う人向け最新機能・操作性を

さらに注目したいのが、インフォテインメントまわりの強化です。

2025年モデルでは、タッチスクリーンの反応速度や操作性が改善され、Apple CarPlayやAndroid Autoの連携もよりスムーズになりました。これにより、ナビや音楽再生、車両設定といった日常の使い勝手が一層向上しています。

一方で、エクステリアデザインや基本装備に大きな変更はなく、見た目の違いだけではモデルイヤーを判別するのは難しいかもしれません。

こうした進化は、既存の2024年モデルのオーナーにとっては羨ましい部分もありますが、「あえて2024年モデルを選ぶ」ことで価格的なメリットを得ることもできます。性能とコストを天秤にかけ、自分に合った選択が求められる場面です。

実用的なID4の走行距離とコスト面の評価

実用的なID4の走行距離とコスト面の評価
出典元:Volkswagen・公式

・実際の電費と実走行距離のギャップ
・自宅充電と急速充電でかかる電気代
・燃費換算で見る経済性
・中古車を選ぶ際の走行距離チェックポイント
・2023年型ID.4 Proは今でも買いか?
・長距離移動に適したID.4の使い方

実際の電費と実走行距離のギャップ

カタログに記載されている航続距離と、日常生活で感じる実走行距離には少なからず差があります。この差は「電費」と呼ばれる、1kWhあたりで何キロ走れるかという実際のエネルギー効率に影響されます。

ID.4 Proの場合、理論値では1kWhあたり7.3km程度の走行が可能とされていますが、実際には5〜6km/kWh前後になるケースが多いのが実情です。

このようなギャップが生まれる背景には、使用環境の違いがあります。特に日本の気候や道路事情では、エアコンの使用頻度が高くなりがちです。

夏場は冷房、冬場は暖房によってバッテリーが消耗され、結果的に航続距離が縮まることになります。また、渋滞が頻発する都市部では、加減速が多くなるため、カタログ通りの電費は出にくくなります。

さらに、タイヤの空気圧や積載量、ドライブモードの選択も電費に大きく影響します。

例えば、エコモードを使えば消費電力を抑えられる一方で、スポーツモードを選ぶと加速は良くなりますが航続距離は縮みます。このように、ドライバーの運転スタイルが走行可能距離を左右するのです。

こうした現実を踏まえると、ID.4を購入・使用する際には「実際はカタログ値の80〜85%程度走れれば上出来」と考えておくのが賢明です。事前にこのようなギャップを把握しておけば、いざというときに「話が違う」と感じることも少なくなるでしょう。

電費を意識して運転することで、より快適にID.4ライフを楽しむことができます。

自宅充電と急速充電でかかる電気代

自宅充電と急速充電でかかる電気代
出典元:Volkswagen・公式

ID.4を維持するうえで避けて通れないのが「電気代」の問題です。

特に、ガソリン車からEVに乗り換える人にとっては、燃料費と電気代の比較が気になるポイントでしょう。実際には、自宅での普通充電と、高速道路の急速充電では、コストに大きな違いがあります。

まず、自宅充電の場合。日本の電気料金が1kWhあたり約27円と仮定すると、ID.4 Proのバッテリー(77kWh)を満充電するには約2,080円ほどかかります。満タンで500〜560km走るとすれば、1kmあたりの電気代は約3.7〜4.1円になります。

これはガソリン車と比較してもかなり経済的で、毎日の通勤や買い物だけなら充電は週1回でも足りるでしょう。

一方、急速充電は利便性が高い分、料金も割高になります。例えば、某大手充電サービスでは1分あたり80円前後の料金体系を採用しており、30分の充電で約2,400円程度かかることも珍しくありません。

この場合、充電効率やバッテリーの残量によっては、1回の急速充電で250kmも走れないこともあります。

つまり、急速充電ばかり使っていると、ランニングコストは予想以上に高くなる可能性があるということです。このため、自宅に充電設備を設けておくことが、ID.4の経済性を最大限に活かすためのカギとなります。

補助金制度や自治体のサポートを活用すれば、充電器設置の初期費用も抑えられるでしょう。あなたのライフスタイルに合わせた充電計画を立てることが、EV生活の満足度を大きく左右するのです。

燃費換算で見る経済性

電気自動車であるID.4をガソリン車と比較した場合、「燃費換算での経済性」がどれほど優れているかを知っておくことは重要です。

一般的に、EVの燃費を比較する際には「電費」を使い、1kWhあたり何km走れるかを基準にします。ID.4 Proの場合、実走行では約6km/kWh前後が目安となります。

これを日本の電気料金(1kWhあたり約27円)で換算すると、1kmあたり約4.5円程度。

仮に月1,000km走るとすれば4,500円の電気代となり、レギュラーガソリンが1L=170円の時代において、同じ距離を15km/Lのガソリン車で走ると約11,300円かかります。

こうしてみると、燃費換算ではID.4の方が約60%もコストを抑えられることがわかります。さらに、EVにはエンジンオイル交換やミッションオイルといった定期的なメンテナンスが不要な分、維持費の差はさらに広がります。

ただし、急速充電を多用したり、電気代の高い時間帯に充電するとランニングコストが高くなるため、利用スタイルに応じた工夫が必要です。

つまり、ID.4の燃費換算は、日常使いにおいて極めて高い経済性を実現できるという点で、ガソリン車と大きな差別化要因となっています。これがEVを選ぶ大きな動機の一つになるのです。

中古車を選ぶ際の走行距離チェックポイント

中古車を選ぶ際の走行距離チェックポイント
出典元:Volkswagen・公式

ID.4の中古車を検討する際に最も注目すべきポイントの一つが「走行距離」です。ただし、従来のガソリン車と異なり、電気自動車の場合は距離だけで状態を判断するのは早計です。

まず確認すべきは、バッテリーの劣化具合です。EVではバッテリーの健康状態が「SOH(State of Health)」という指標で表されることがあり、これが高いほどバッテリー容量が新車時と変わらず維持されているといえます。

また、走行距離が少なくても、急速充電ばかり使っていた車両はバッテリー劣化が早まっている可能性もあります。購入前には、充電履歴や過去の使用環境についても確認できればベストです。さらに、ソフトウェアのアップデートが適用されているかも重要な要素です。

フォルクスワーゲンはOTA(Over The Air)による更新を活用しており、古いソフトのままでは本来の航続性能を発揮できないこともあります。

もちろん、年式や外装の傷、内装の摩耗状況なども総合的に判断する必要がありますが、EVならではのチェックポイントを押さえておくことで、より安心して中古ID.4を選べるでしょう。

距離だけでなく「どう使われていたか」に注目することが、満足度の高い中古車購入につながります。

2023年型ID.4 Proは今でも買いか?

2023年型ID.4 Proは、今でも価値ある選択肢となるのか。結論から言えば、条件次第では「買い」といえるモデルです。

まず注目したいのが、77kWhの大容量バッテリーを搭載し、カタログ上での航続距離は500kmを超えるという点。2024年以降のモデルと比較しても基本的な電動パワートレインに大きな変更はなく、実用面ではほとんど差がありません。

むしろ、価格の面でお得感が出ているのが2023年型の魅力です。新型モデルの登場によって、在庫車や認定中古車として値下げされているケースも多く、コストパフォーマンスを重視するユーザーにとっては非常に現実的な選択肢になります。

また、基本装備も十分で、ナビゲーション、LEDライト、アダプティブクルーズコントロールなど、日常使いに必要な装備は一通りそろっています。

ただし、インフォテインメントの反応速度やモーター制御の細かい部分では、2024年以降の改良版に軍配が上がります。そのため、最新機能を重視するユーザーやテクノロジーにこだわる方は、新型を検討するほうが満足度が高いかもしれません。

一方で、コストパフォーマンスを最大限に重視するなら、2023年型ID.4 Proは今でも十分「買い」の1台と言えるでしょう。

長距離移動に適したID.4の使い方

ID.4は、電気自動車でありながら長距離移動にも十分対応できる性能を備えています。ただし、ガソリン車と異なり、充電計画が成功の鍵を握ります。

たとえば、東京から大阪までの約500kmの移動を想定すると、満充電で出発しても途中で一度は急速充電が必要です。

この場合、あらかじめ高速道路沿いの急速充電ステーションを確認し、到着時にバッテリーが20%以下にならないように充電タイミングを調整することが大切です。

さらに、ID.4にはエネルギー回生ブレーキ機能が搭載されており、下り坂や減速時に自動でバッテリーを充電することができます。これをうまく活用することで、長距離移動中の電費を向上させることが可能です。

また、高速道路では「トラベルアシスト」や「アダプティブクルーズコントロール」といった先進運転支援機能がドライバーの負担を軽減し、より安全で快適な移動を実現してくれます。

ただし、真夏や真冬はエアコンの使用によって航続距離が落ちる点に注意が必要です。

温度管理を工夫したり、事前にエアコンを起動する「プレコンディショニング」を利用することで、効率的な電力消費が可能となります。長距離を走る際は「距離」だけでなく、「走り方」と「準備」の工夫がID.4のポテンシャルを最大限に引き出すカギとなります。

まとめ:ID4の走行距離について

まとめ:ID4の走行距離について
出典元:Volkswagen・公式

・ID.4の航続距離はグレードや駆動方式により大きく異なる
・WLTCモードでの公称航続距離は430kmから561kmの範囲
・Proモデルは大容量バッテリーを搭載し航続距離が長い
・Liteモデルは価格が安いが航続距離はやや短め
・4WDモデルは雪道や悪路に強いが航続距離がやや短くなる傾向
・ローンチエディションは専用装備が多く航続性能も高め
・実際の走行距離は季節や運転条件で公称値より短くなることがある
・電費は約5〜6km/kWhが目安で、家庭充電なら1kmあたり約4.5円
・急速充電は便利だがコストが高くなりやすい
・2023年モデルと2025年モデルでは装備と航続性能に微妙な違いあり
・中古車を選ぶ際は走行距離の他にバッテリー劣化状況も要確認
・長距離移動にはProグレードが向いており安心感がある
・実用性を考えると家庭での夜間充電が経済的
・航続距離の長さは価格や装備とのバランスで判断する必要がある
・航続距離を最大化するにはエアコン使用の抑制なども有効

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