電気自動車の購入を検討するうえで、最も気になるポイントの一つが「航続距離」です。
特に「ID4の航続距離、実際は?」と検索する方は、カタログに書かれた数値ではなく、リアルな日常使用でどの程度走れるのかを知りたいのではないでしょうか。
本記事では、Proの航続距離はカタログ通り?といった疑問から、実走行で見たID.4 Liteのレビュー、2023年モデルと2025年モデルの違いなど、購入前に知っておくべき実用情報を丁寧に解説します。
また、坂道や高速道路での消費電力傾向や冬季やエアコン使用時の影響とはといった、走行条件によるブレ幅もご紹介。
さらに、Pro LiteとProの違いはどこにある?、4WDモデルは電費が悪い?といったグレード選びのポイント、オーディオ使用が電力消費に与える影響や充電スポット選びで差が出る電費など細かな要素まで網羅し、年間通じた平均航続距離の参考値もお伝えします。
初めてID.4を検討する方も、すでに購入を迷っている方も、読み進めることで納得の選択肢が見えてくるはずです。
・ID.4のカタログ値と実際の航続距離の違い
・モデル別(Pro/Lite/4WD)の電費や性能差
・季節・走行環境・装備使用による航続距離への影響
・電費を左右する充電場所や使い方の工夫
ID4の航続距離は?実際の走行性能を検証

・Proの航続距離はカタログ通り?
・実走行で見たID.4 Liteのレビュー
・2023年モデルと2025年モデルの違い
・坂道や高速道路での消費電力傾向
・冬季やエアコン使用時の影響とは
・航続距離表示と実際の差はどの程度か
Proの航続距離はカタログ通り?
ID.4 Proにおけるカタログ上の航続距離は、理想的な条件下で計測された値です。そのため、日常的な使用環境でどこまで再現されるかは、購入を検討している人にとって重要なポイントです。
多くの自動車メーカーでは、WLTCモードと呼ばれる実走行に近い基準で航続距離を表示していますが、これはあくまで目安に過ぎません。
実際にID.4 Proで目黒から軽井沢まで走行したケースでは、満充電で表示された航続距離は440kmでした。一方で、片道162kmの距離を走行した後、メーター上の残り距離は233kmという結果に。
計算上では207kmを消費したことになりますが、実走行との差異は45kmほどでした。これはエアコンの使用や走行条件によって差が出たと考えられます。
このように、カタログ値は最良の条件での数値であり、日常的な使い方では数十キロ程度の誤差が出ることを前提にしておくべきです。とくに上り坂や高速走行が多いシーンでは、想定以上にバッテリーが消費されることがあります。
ただし、誤差の範囲は比較的小さく、表示される航続距離は大きな参考になるとも言えるでしょう。
そのため、ID.4 Proを選ぶ際には「カタログ通りに走るか?」よりも、「どの程度の誤差があり、どこで補えるか」を把握しておくことが重要です。
日々の走行パターンに合わせて充電タイミングを柔軟に調整できれば、大きなストレスなく使える電気自動車であることに違いありません。
実走行で見たID.4 Liteのレビュー

ID.4 Liteは、フォルクスワーゲンの電気自動車ラインナップの中でも価格を抑えた実用重視のモデルとして登場しました。Proと比較すると装備はシンプルですが、実走行の面ではどのような違いがあるのでしょうか。
Liteモデルはバッテリー容量が小さく、カタログ上の航続距離もProに比べて短く設定されています。しかし、実際に走行してみると、その違いは「必要十分」と感じるケースが少なくありません。
特に都市部や中距離移動が多い利用者にとっては、Liteの実用性は非常に高いです。車両の重量が軽い分、発進時のレスポンスが良く、街中の走行では扱いやすさが光ります。
一方で、Proと比べて1回の充電で走れる距離は少ないため、充電スポットの把握が重要になります。今回の試乗では、Liteモデルで長距離を走る際の航続距離には若干の不安も感じられました。
特にエアコンを使用しながらの高速走行では、バッテリーの消費が早く、表示される残距離よりも実際の走行可能距離が短くなる傾向が見られました。
ただし、Liteモデルの魅力は価格とのバランスです。国や自治体の補助金を活用すれば、Proよりも手頃な価格で電気自動車を所有できるというメリットがあります。
もし毎日の移動が50〜100km程度に収まるようなライフスタイルであれば、Liteは非常に合理的な選択となるでしょう。
2023年モデルと2025年モデルの違い
ID.4の2023年モデルと2025年モデルを比較すると、細部にわたる改良が加えられており、ユーザー体験がより洗練された印象を受けます。見た目の大きな変更こそないものの、実際の使い勝手や快適性には明確な進化があります。
まず、注目すべきはインフォテインメントシステムのレスポンス向上です。2023年モデルでは一部操作に遅延を感じる場面もありましたが、2025年モデルでは反応速度が改善され、ナビや音楽操作などがよりスムーズになりました。
ID.4の特徴であるタッチ式の操作系にストレスを感じていた方には、嬉しいアップデートと言えるでしょう。
また、2025年モデルでは装備の見直しが図られ、「Pro Lite」のようなバリエーションも登場しています。これはコストを抑えながら航続距離や基本装備をバランス良く整えたグレードで、より多くのユーザー層に対応した展開です。
結果として選択肢の幅が広がり、ニーズに応じた購入がしやすくなりました。
ID.4 2023年モデル vs 2025年モデル 比較表
項目 | 2023年モデル | 2025年モデル |
---|---|---|
エクステリア | 大きな変更なし | 大きな変更なし(デザインは基本的に継承) |
インフォテインメント | 一部操作に遅延あり、反応にストレスを感じる場面があった | レスポンスが大幅改善、ナビ・音楽操作などがスムーズに |
操作系 | タッチ式操作に慣れが必要で不満の声も | タッチ操作の反応性改善により快適さが向上 |
グレード展開 | 標準的なラインナップ | 「Pro Lite」などコスト抑えつつ装備を整えた新グレード追加 |
航続距離 | 約同等(大きな変化なし) | スペック上は大差なしだが、制御ソフト改良により実質的に電費効率が向上 |
モーター出力 | 大きな変化なし | 同等(性能はほぼ維持) |
バッテリー制御 | 既存世代のソフト制御 | 最適化ソフト進化でエネルギー効率改善、消費電力抑制 |
ユーザー体験 | 遅延や操作性のクセを気にする声も | スムーズな操作性と幅広い選択肢で「使いやすさ・選びやすさ」が向上 |
対象ユーザー | EV入門層・ファミリー層中心 | より幅広い層に対応、コストを抑えたい層や快適性重視層にも訴求 |
一方で、航続距離やモーター出力といった基幹部分のスペックには大きな変化は見られません。
ただ、バッテリー制御ソフトの進化によって、エネルギー効率や消費電力の最適化が図られており、実質的には燃費(電費)向上につながっていると感じられるポイントもあります。
このようにID.4は2023年から2025年にかけて着実な進化を遂げており、使いやすさと選びやすさの両面で魅力を高めています。既存ユーザーにとっても、乗り換えを検討する価値がある改良内容と言えるでしょう。
坂道や高速道路での消費電力傾向

ID.4を含む多くの電気自動車では、平坦な道と坂道、高速道路での消費電力に明確な差が出ます。これはモーターの特性や空力性能、回生ブレーキの効率などが大きく関わってくるためです。では、ID.4の場合はどのような傾向があるのでしょうか。
実走行データによると、軽井沢までの上り坂区間では航続距離の表示よりも多くの電力を消費する傾向が見られました。実際に162km走行したにもかかわらず、航続距離は207km分減少したという結果が報告されています。これは高低差によるパワー消費の影響が顕著に出たと考えられます。
一方で、帰りの下り坂ルートでは、162kmの移動に対して航続距離は137km分しか減らなかったという逆の現象が確認されています。
これは回生ブレーキによって下り坂でエネルギーを回収できたためであり、坂道走行の中でも回生効率の良し悪しが数値に表れたといえます。
高速道路では一定速度での巡航が基本ですが、風の抵抗や速度の変化、車内のエアコン使用などが航続距離に影響を及ぼします。実際、ID.4の高速巡航は静粛性と安定感が高く評価される一方で、スピードが出るほど電費は悪化する傾向にあります。
つまり、運転スタイルによって消費電力の変動は避けられません。
このようにID.4の消費電力傾向は、道の勾配と速度に強く影響されます。そのため、長距離移動や山間部を通るルートを走る際には、事前に充電スポットの確認や、アプリによる電費管理を行うことが安心につながるでしょう。
効率よくエネルギーを使うには、地形やルートに応じた運転戦略も重要です。
冬季やエアコン使用時の影響とは
ID.4のような電気自動車(EV)にとって、冬の寒さとエアコン使用は航続距離を左右する大きな要因です。特にバッテリーの特性上、低温環境では化学反応の効率が低下するため、同じ量の電力を供給するにもより多くのエネルギーが必要となります。
この現象により、気温が0度を下回るような季節には、表示されている航続距離が実際の走行可能距離よりも明らかに短くなることがあります。
また、冬場にはエアコン、特に暖房の使用が避けられません。電気自動車の暖房はエンジンの廃熱を使うことができないため、ヒートポンプや電熱線によって直接電力を消費します。
この電力消費量は想像以上に大きく、短時間の使用でも数十キロ分の電費を押し上げる要因となり得ます。
例えば、寒冷地である札幌周辺でID.4を使用したケースでは、満充電で400km近い航続距離が表示されていたにもかかわらず、実走行では300kmに届かないこともありました。ヒーターを入れたままのアイドリングや、雪道でのトルク制御による電力消費が影響したと考えられます。
一方で、最近のID.4ではバッテリーの予熱機能やヒートポンプ式のエアコンなど、省電力性能を高める工夫がされています。これにより、極端な電費の悪化はある程度抑えられるようになってきました。
このように、冬季やエアコン使用時には電費への影響を見越した運用が不可欠です。
外気温や運転状況に応じてこまめに設定を調整し、必要に応じて充電タイミングを前倒しすることで、安心して走行を続けることができます。
航続距離表示と実際の差はどの程度か

ID.4に限らず、電気自動車を運転していると「航続距離表示と実際の走行距離のズレ」に気づくことがあります。これはなぜ起きるのか、そしてどの程度の差が生まれるのかを具体的に解説します。
航続距離の表示は、過去数十キロの運転データ(スピード・加減速・エアコン使用など)を基に計算される推定値です。そのため、非常に省エネ走行をしていると表示が多めに出る一方で、急加速やエアコンを多用した走行が続けば短めに出る傾向にあります。
実際、ID.4 Proモデルで「満充電=460km」と表示された状態から、軽井沢まで往復したユーザーの体験では、約320kmの実走行に対して消費された航続距離表示は350km前後でした。
このケースでは表示と実走行距離の差は30km程度で、全体の8~10%に相当します。
一方で、市街地と高速道路を織り交ぜたような混合運転では、差が20km以内に収まることもあり、状況によってズレ幅にはばらつきがあります。とくに坂道や気温の変化がある環境では、バッテリー制御が不安定になる場面もあり、表示と実態のギャップが広がりやすいです。
これらの点を踏まえると、航続距離表示は“絶対値”ではなく“参考値”として捉えるのが妥当です。信頼できる予測である一方で、季節や走行パターンの変化に対して柔軟に受け止める姿勢が求められます。
ドライバーとしては、常に表示より1〜2割短い距離で計画を立てることが安心運転につながるでしょう。
ID4の航続距離は?実際に影響する車両仕様と環境

・Pro LiteとProの違いはどこにある?
・4WDモデルは電費が悪い?
・オーディオ使用が電力消費に与える影響
・弱点とされる航続距離のブレ要因
・充電スポット選びで差が出る電費
・年間通じた平均航続距離の参考値
Pro LiteとProの違いはどこにある?
ID.4のラインナップには「Pro Lite」と「Pro」という2つのグレードが存在しますが、この2つにはどのような違いがあるのでしょうか。価格だけでなく、装備や性能の面でもそれぞれに特徴があります。
まず価格面から見ると、Pro LiteはProよりも数十万円安く設定されています。その分、装備は若干簡素化されており、パワーシートやプレミアムオーディオなどが省かれているケースがあります。
ただし、肝心のバッテリー容量や航続距離にはほとんど差がありません。これはPro Liteでも十分な実用性を確保できるように設計されているためです。
一方、走行性能に関しては、両者とも同じRWD(後輪駆動)であるため、加速感や操縦性に大きな差は感じられません。しかしProはサスペンションのセッティングや遮音性が若干上回っており、長距離ドライブでは快適性に違いが出てくることがあります。
内装についてもProは質感の高い仕上がりがされており、特に大型ディスプレイやアンビエントライトといった装備の面で差別化されています。これにより、所有満足度や日常の快適さにこだわるユーザーにはProが向いていると言えます。
反対に、価格を抑えつつID.4の機能を体験したい方にはPro Liteが適しています。特に都市部中心の生活やセカンドカーとしての利用を想定している場合、Pro Liteは非常にコストパフォーマンスの高い選択肢です。
目的に応じてどちらを選ぶかを判断するのが、後悔のない買い物につながります。
4WDモデルは電費が悪い?
ID.4には後輪駆動(RWD)モデルに加えて、4WDモデルも存在します。では、4WDモデルを選ぶと電費が悪くなるのでしょうか。この点は多くの購入希望者が気にするポイントです。
まず前提として、4WDは前後にモーターを搭載し、必要に応じて両輪にトルクを配分するシステムです。この構造によって雪道や悪路でも安定した走行が可能になります。
ただ、その代償として、常に2つのモーターが稼働することで、エネルギー消費が増加する傾向があります。
たとえば、ID.4 Pro(RWD)のWLTCモード航続距離は約470kmですが、4WDモデルでは450km前後となることが一般的です。この20kmの差は見た目にはわずかですが、頻繁に長距離を移動するユーザーにとっては充電タイミングに影響する場合もあります。
また、重量が増えることも電費の悪化要因です。4WDモデルはモーターが1基多い分、車両重量が増加します。この重さが加速時や坂道走行時に余分なエネルギーを必要とし、結果として1kmあたりの消費電力量が高くなる傾向にあります。
ただし、これらはあくまで“理論値”です。実際には、4WDによる安定したトルク配分や回生ブレーキの効果が、条件によっては電費を補う場面も見受けられます。
例えば、雪道や雨天の走行時においては、無駄な空転を防ぐ4WDの制御が電力消費を抑制することもあります。
このように、電費だけを見れば4WDは不利な面があるものの、安全性や走行安定性を重視するなら十分に検討すべき選択肢です。自分のライフスタイルや使用エリアを踏まえ、総合的に評価することが大切になります。
オーディオ使用が電力消費に与える影響

電気自動車に乗っていると、細かい装備の電力使用が気になることがあります。その代表的な存在が「オーディオシステム」です。一見すると航続距離には無関係のように感じられますが、実は電力消費に少なからず影響を与える要素のひとつです。
たとえば、ID.4の上位グレードに搭載されるハーマンカードン製のプレミアムオーディオは、アンプや複数のスピーカーを同時に駆動させるため、使用中は一定の電力を消費します。
特に音量を上げたり、低音域を強調する設定にすると、システム全体で数百ワットの電力が使われる場合もあります。
こうした電力消費は一見小さく思えますが、たとえば1時間あたりに0.5kWhを使用すれば、それだけで1~2km分の航続距離に相当します。長距離ドライブで音楽を流しっぱなしにすると、累積的なロスとして数十kmの差が出るケースも見られます。
もっとも、通常のボリュームでの使用であれば大きな問題にはなりません。ただし、バッテリー残量が少なくなっているときや、冬季で他の電装品と併用している場合には、わずかな差が残距離に影響することがあります。
エンタメ性を楽しみつつも、走行状況やバッテリー残量に応じて使い方を調整することで、余計な電力ロスを防ぐことができます。とくにEV初心者にとっては、こうした細かいポイントを意識するだけで、安心して運転できるシーンが増えるはずです。
弱点とされる航続距離のブレ要因

ID.4のユーザーからよく聞かれる声の一つに「航続距離が安定しない」というものがあります。この“ブレ”はなぜ生まれるのでしょうか。実はEV特有の複数の要因が関係しています。
まず大きな要因として、走行条件の違いが挙げられます。たとえば、同じルートでも市街地と高速道路ではエネルギー効率が大きく変わります。
市街地では回生ブレーキが効きやすく、一方で高速では空気抵抗が増えるため、消費電力が一気に跳ね上がります。これにより、予測していた距離より早くバッテリーが減ることがあるのです。
また、アクセル操作もブレの一因となります。急加速を繰り返す運転はバッテリーの消耗を早め、なだらかな走行に比べて大幅に航続距離が短くなる傾向があります。
さらに、エアコン・シートヒーター・デフロスターなどの電装品を同時に使うと、瞬間的に電力を消費しやすく、表示されていた航続距離が急に下がると感じるケースも多いです。
加えて、外気温や風の影響も無視できません。とくに冬季はバッテリーの内部抵抗が増すため、同じ走行でも使用可能な電力が減ってしまいます。逆に、気温が20度前後の“快適ゾーン”では航続距離が安定しやすい傾向があります。
こうした要素が複雑に絡み合うことで、同じ車両・同じ経路でも、日によって走行可能距離にばらつきが出るのです。したがって、ブレは“故障”ではなく、EVならではの特性と捉えるべきでしょう。日々の運転習慣を意識することで、ブレ幅を小さくすることは十分可能です。
充電スポット選びで差が出る電費
ID.4のような電気自動車にとって、充電環境は「燃費」に相当する電費にも影響します。とくにどの充電スポットを利用するかによって、充電効率やバッテリー劣化のリスクが変わる点は見逃せません。
たとえば、出力50kW以下の中速充電器は、バッテリーにやさしくエネルギーのロスも少ないため、結果として充電効率が良くなる傾向があります。
一方、出力100kW以上の急速充電は短時間で多くの電力を供給できる反面、内部抵抗による発熱が発生し、エネルギーが熱に変わってしまう割合が増えることがあります。
また、無料の充電スポットでは「空いているときに使えるかどうか」や「位置的に回り道になるか」がポイントになります。遠回りして余計な距離を走ると、その分の消費電力がかさみ、実質的に電費が悪化する結果になりかねません。
さらに、サービスエリアやショッピングモールにある充電器の一部は、夜間に充電速度が抑えられていたり、ソフトウェアの設定で出力が制限されている場合もあるため注意が必要です。
知らずにこうしたスポットを使ってしまうと、思ったほどの充電ができず、電費の悪化だけでなく時間のロスにもつながってしまいます。
効率よくエネルギーを補給するためには、単に「近いから」「無料だから」といった理由ではなく、出力・待ち時間・周辺環境を総合的に評価して選ぶことが重要です。電費に直結する充電スポット選びは、EVドライバーにとって“戦略”のひとつといえるでしょう。
年間通じた平均航続距離の参考値
ID.4における年間の平均航続距離は、実際に運用してみないと見えてこない部分です。カタログ値では400~500kmと表記されているものの、年間を通して安定してその数値が出るわけではありません。
ここでは現実的な参考値をもとに、季節変動や使用環境を踏まえて解説します。
まず、春や秋といった気温が安定している季節では、バッテリーの効率が良く、装備品の電力消費も少ないため、実際の航続距離はカタログ値に近づきます。この時期であれば、ID.4 Proであれば1充電あたり420~440km程度の走行が可能です。
一方で、夏場はエアコンの使用によって10~15%程度の電力ロスが発生し、航続距離は380km前後まで落ち込むことがよくあります。そして最も顕著な低下を見せるのが冬季で、特に氷点下に近づくと走行可能距離が大幅に短縮されます。
暖房やバッテリーヒーターの使用で、実質300km前後になることも珍しくありません。
このように、季節によって航続距離は80〜100km以上の差が出ることがあり、年間平均で見ればおおよそ360~400km程度が現実的な数値になります。もちろん、これは一般的な都市部~郊外での混合走行を前提とした目安であり、使用地域や運転スタイルによってもブレが生じます。
定期的な充電と走行ルートの見直しによって、航続距離のブレを最小限に抑える工夫が必要です。ID.4に乗る際は、カタログ値を過信するのではなく、1年を通じた「実質的な数字」を意識することで、より安定したEVライフが実現できます。
まとめ:ID4の航続距離の実際はどの位?

・ID.4 Proのカタログ航続距離と実際の走行距離には差がある
・Liteモデルはレビュー上、街乗りに適した実用距離を示す
・2023年と2025年モデルでは電費効率や制御ソフトが異なる
・坂道走行や高速道路では航続距離が大幅に短くなる傾向
・冬季やエアコン使用時は航続距離が20〜30%減少しやすい
・表示される航続距離と実際の距離には常にズレが生じる
・Pro LiteはProより装備が簡素な分、航続距離がやや伸びる
・4WDモデルは駆動系の構造上、電費効率がやや劣る
・オーディオやディスプレイの使用も微弱ながら電力を消費する
・航続距離の不安定さは気温や道路状況など複数の要因が絡む
・急速充電器と普通充電器の選択により電費に差が出る
・充電スポットの立地によって無駄な移動が航続距離を圧迫する
・年間通じての実効航続距離は約300〜350kmが平均的
・弱点とされるのは航続距離よりも充電インフラへの依存度
・数値だけでなく実走レビューを参考にグレード選びが重要
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